花色えんぴつ

30代、独女

祖父

亡くなった祖父が時々夢に出てきてくださいます。

父方の祖父。6年くらい一緒暮らした。

戦争のときは南太平洋へ出征したりしており、厳しい人でした。

物の使い方、あいさつや礼儀など。決して無駄なことは教えない人で、特に靴の扱いに厳しくて

靴紐の結び方は何度も教えてくれました。

教えてくれるときに、自分のスニーカーを見ていると、きっと祖父が使っていただろう軍靴を思い浮かべたりしていました。

それはまだ元気な頃のこと。

戦争のことは、兵隊さんに取られなかった母方の祖父はよく話してくれたんだけど、じっに戦地へ行ったこの父方の祖父は、口をつぐみ、

ただ、戦争はダメだ、とは言ってました

辛いこと、嫌なこと、たくさんあったんだろうなぁ。

お盆の時は必ず一人で物思いにふけっており、黙ってたけど、何を考えていたのかはすぐに分かりました。

彼は戦争により一生に影を落とされてしまった人でした。とても人望があって、いろんな役もしてたなぁ。

あの責任感で、たくさん辛いことがあったんだろうね。なんて残酷な。


そんな祖父が、たまに夢に出てきます。

命日の朝に出てきた時は、笑ってしまいました。ごめんね、絶対行くねと

お墓参りした。


何か心配かけているんだと思う。

これでいいのか?大丈夫か?とか。


でも、私を選んでくれてるなら嬉しいです。

また夢に出てきてね。

お墓は本当はお花とか供えたいけど、おばさんに怒られてしまうので難しいのよ

でも今度、お茶かなんかを持って行くね。